美容室の開業にあたって、みなさんはどのようなプランを練っていますか?
値段設定など色々と決めなければならない要素は多数あります。
今日は価格設定と時間単価について経営視点から紐解いていきます。
法改正によって消費者へ見せる表示価格は内税表記にしなければなりませんが
商売を長く続かせるためには、この消費税という税金がとてもやっかいになってきます。
2022年現在は『10%の消費税』となっております。
これ自体は誰もが知っている当然の事ですが
商売をするうえで重要なのは
「受け取る店」と「払う消費者」の間に10%の価格差があると言う事も知っておかなければなりません。
例え話をしますと
10,000円のお支払いをしたお客様は当然10,000円の価値を求めますが、
店側にとって10,000円の売上のうち10%は消費税であり、
その消費税を抜いた約9,100円が売上として残ります。
つまりお会計では10,000円のやり取りになりますが、
実際は9,100円の商品を売って10,000円の価値が求められていると言う事です。
また、開業後の2年は消費税を売上として計上できるので、
消費税を甘くみて経営をする会社が多いですが
3年目以降は消費税を納税しなければなりません。
どの業界も3年目の倒産率が上がるのは、この消費税に圧迫されるからです。
そうならないように開業後から消費税を抜いた計算に慣れておきましょう。
支払われた金額 = 売上ではないってことです。
支払われた金額 ー 消費税 = 売上です
時間単価とは1分あたりの料金
時間単価1分/100円での設定なら60分のメニューは6,000円の価格になります。
物ではなく、技術(時間)を売るこの業界では
この1分あたりの価値をを表す、
時間単価がとても重要な要素になります。
まずはご自身の仕事での時間単価を振り返ってみましょう。
カットでご予約されたお客様がご案内から退店までにどれくらいの時間を使いますか?
20分?40分?サロンごとに大きな差はあると思いますが
重要なのは1分あたり何円の設定か?
時間がかかる高単価メニューだけではなく、
この1分に対する価値を高める事が利益率を上げることに繋がります。
理由は後ほど解説しますが
1分/100円を下回る運営は利益がとても薄く大変危険な運営です。
かといって100円以上になってくると『ハイスピード』だったり『高級』と言われるレベルになってくるので
それはそれで運営が難しくなってきます。
もし、時間単価が100円以下ならば価格形態や運営形態を見直すことをオススメします。
安い安いと言われる1000円カットを例えに時間単価を出してみます。
一般サロン カット&シャンプーブロー(1時間)4,200円の場合は1分/70円
10分カットで有名なQBハウスは10分/1,200円の1分/120円
時間単価は倍近い数値です。
1人の技術者が1時間稼働した時の金額で考えると、QBハウスは7200円という立派な売上になります。
さて、ここから本題に戻りますが
あなたのお店は存続するために売上が何円必要ですか?
50万円?100万円?
規模や形態によって様々だと思いますが
時間単価を定める事ができれば、必要な稼働時間が見えてきます。
例えば、50万円必要な店でシュミレーションしてみましょう。
1分/100円の1時間/6000円の場合
約84時間稼働すれば回収できることが考えれます。
これくらいなら、長時間労働もせず1人で簡単に運営する事が出来ます。
半分の1分/50円の場合
約倍の168時間の稼働が必要となります。
これを1人で運営できますか?
2人で運営して利益が取れますか?
どちらも難しくギリギリの運営になる事が予想されます。
客単価が「高い、安い」ではなく
時間単価が「高い、安い」を経営していく上で重視していきましょう。
5000円や1000円だとかの金額の設定が悪いとかではなく
何分で5000円、1000円を稼ぐかという時間単価を考えましょう。
1分/100円以上をベースにした料金設定が効率よく利益を生むためには重要となります。
時間単価が低いのがいけないわけではありません
ただ、時間単価が低い仕事をしていれば物量をこなす、人手と時間が莫大に必要となるため
その辺りの管理が難しくなるということです。
以上となりますがいかがでしょうか?
良きサロンライフを
ありがとう
【美容室の開業したい人へ!】 価格設定と時間単価について
美容室の開業にあたって、みなさんはどのようなプランを練っていますか?
値段設定など色々と決めなければならない要素は多数あります。
今日は価格設定と時間単価について経営視点から紐解いていきます。
まず、消費税のことを考える
法改正によって消費者へ見せる表示価格は内税表記にしなければなりませんが
商売を長く続かせるためには、この消費税という税金がとてもやっかいになってきます。
2022年現在は『10%の消費税』となっております。
これ自体は誰もが知っている当然の事ですが
商売をするうえで重要なのは
「受け取る店」と「払う消費者」の間に10%の価格差があると言う事も知っておかなければなりません。
例え話をしますと
10,000円のお支払いをしたお客様は当然10,000円の価値を求めますが、
店側にとって10,000円の売上のうち10%は消費税であり、
その消費税を抜いた約9,100円が売上として残ります。
つまりお会計では10,000円のやり取りになりますが、
実際は9,100円の商品を売って10,000円の価値が求められていると言う事です。
また、開業後の2年は消費税を売上として計上できるので、
消費税を甘くみて経営をする会社が多いですが
3年目以降は消費税を納税しなければなりません。
どの業界も3年目の倒産率が上がるのは、この消費税に圧迫されるからです。
そうならないように開業後から消費税を抜いた計算に慣れておきましょう。
支払われた金額 = 売上ではないってことです。
支払われた金額 ー 消費税 = 売上です
価格ではなく時間単価で決める
時間単価とは1分あたりの料金
時間単価1分/100円での設定なら60分のメニューは6,000円の価格になります。
物ではなく、技術(時間)を売るこの業界では
この1分あたりの価値をを表す、
時間単価がとても重要な要素になります。
まずはご自身の仕事での時間単価を振り返ってみましょう。
カットでご予約されたお客様がご案内から退店までにどれくらいの時間を使いますか?
20分?40分?サロンごとに大きな差はあると思いますが
重要なのは1分あたり何円の設定か?
時間がかかる高単価メニューだけではなく、
この1分に対する価値を高める事が利益率を上げることに繋がります。
時間単価の理想は1分/100円ほど
理由は後ほど解説しますが
1分/100円を下回る運営は利益がとても薄く大変危険な運営です。
かといって100円以上になってくると『ハイスピード』だったり『高級』と言われるレベルになってくるので
それはそれで運営が難しくなってきます。
もし、時間単価が100円以下ならば価格形態や運営形態を見直すことをオススメします。
安い安いと言われる1000円カットを例えに時間単価を出してみます。
一般サロン カット&シャンプーブロー(1時間)4,200円の場合は1分/70円
10分カットで有名なQBハウスは10分/1,200円の1分/120円
時間単価は倍近い数値です。
1人の技術者が1時間稼働した時の金額で考えると、QBハウスは7200円という立派な売上になります。
さて、ここから本題に戻りますが
あなたのお店は存続するために売上が何円必要ですか?
50万円?100万円?
規模や形態によって様々だと思いますが
時間単価を定める事ができれば、必要な稼働時間が見えてきます。
例えば、50万円必要な店でシュミレーションしてみましょう。
1分/100円の1時間/6000円の場合
約84時間稼働すれば回収できることが考えれます。
これくらいなら、長時間労働もせず1人で簡単に運営する事が出来ます。
半分の1分/50円の場合
約倍の168時間の稼働が必要となります。
これを1人で運営できますか?
2人で運営して利益が取れますか?
どちらも難しくギリギリの運営になる事が予想されます。
客単価が「高い、安い」ではなく
時間単価が「高い、安い」を経営していく上で重視していきましょう。
まとめ
5000円や1000円だとかの金額の設定が悪いとかではなく
何分で5000円、1000円を稼ぐかという時間単価を考えましょう。
1分/100円以上をベースにした料金設定が効率よく利益を生むためには重要となります。
時間単価が低いのがいけないわけではありません
ただ、時間単価が低い仕事をしていれば物量をこなす、人手と時間が莫大に必要となるため
その辺りの管理が難しくなるということです。
以上となりますがいかがでしょうか?
良きサロンライフを
ありがとう